UFCの引き分け率:AgentMMAが8,963試合の公式記録から調べたドローとノーコンテストの実態
UFCの引き分け率は0.7%。AgentMMAが8,963試合を分析し、引き分けの種類とノーコンテストの割合を集計した。年代別の結果、同点を生む採点や減点の仕組み、実際のスコアカードを解説。試合観戦に役立つ読み方、後日の結果変更をどう数えるか、記録に残らない情報やデータの限界も確認できる。


まず結論
AgentMMAがUFCの8,963試合を調べたところ、引き分けは65試合で、UFCの引き分け率は0.7%だった。ノーコンテストは89試合で、1.0%を占めた。2015年以降は引き分け率が0.8%、ノーコンテスト率が1.0%となっている。引き分けの種類ではマジョリティードローが最多で、65試合中39試合だった。いずれも、後日の裁定変更を含む最終的な記録に基づく数字だ。ファンが互角と感じた試合の割合を示すものではなく、次の大会の結果を予想する数字でもない。
データ概要: AgentMMAが1994-03-11から2026-10-24までの、結果が記録されたUFC全8,963試合を分析。UFC Stats由来の試合結果とラウンド別データを使い、2026-10-27に集計した。
AgentMMAのデータから何がわかるか
年代別の引き分けとノーコンテスト
- 年代1994-2004
- 試合数
- 440
- 引き分け
- 7
- 引き分け率
- 1.6%
- ノーコンテスト
- 3
- NC率
- 0.7%
- 年代2005-2014
- 試合数
- 2,608
- 引き分け
- 11
- 引き分け率
- 0.4%
- ノーコンテスト
- 29
- NC率
- 1.1%
- 年代2015-2019
- 試合数
- 2,412
- 引き分け
- 21
- 引き分け率
- 0.9%
- ノーコンテスト
- 23
- NC率
- 1.0%
- 年代2020-2026
- 試合数
- 3,503
- 引き分け
- 26
- 引き分け率
- 0.7%
- ノーコンテスト
- 34
- NC率
- 1.0%
- 年代全期間
- 試合数
- 8,963
- 引き分け
- 65
- 引き分け率
- 0.7%
- ノーコンテスト
- 89
- NC率
- 1.0%
この集計では引き分けもノーコンテストも少ないが、年代ごとの試合数は異なる。1994-2004の引き分け率は、わずか7試合に基づいている。この表だけでは、ルールや採点、出場選手の変化による影響を切り分けられない。2020-2026の集計は2026-10-24までで、最終年の全期間を含んでいない。
引き分けの種類
| 引き分けの種類 | 試合数 |
|---|---|
| マジョリティードロー | 39 |
| スプリットドロー | 17 |
| ユナニマスドロー | 7 |
| その他(テクニカルドロー/時間無制限時代) | 2 |
最多はマジョリティードローで、記録された引き分け65試合のうち39試合を占めた。この分類が示すのはジャッジの判定であり、攻防が互角に見えたかどうかではない。その他の2試合は、現代の採点方式に無理に当てはめず、別に扱っている。
ノーコンテストの記録上の分類
| 記録上の決着方法 | 試合数 |
|---|---|
| 結果変更 | 56 |
| 続行不能 | 33 |
ノーコンテスト89試合のうち、56試合は結果変更、33試合は「続行不能」と記録されている。これはデータベース上の結果の分類だ。各試合の中止や結果変更に至った詳しい原因まで示すものではない。特に、結果変更の件数をそのまま薬物検査で陽性となった件数として扱うことはできない。
UFCの引き分け率はどう読めばいい?
0.7%の分母は、KOや一本決着も含む集計対象の全試合だ。判定まで進んだ試合だけの引き分け率ではない。その割合を求めるには別の分母が必要だが、この研究では示していない。
2015年以降の引き分け率は0.8%、同期間のUFCのノーコンテスト率は1.0%だった。これは記録された結果の割合であり、どの対戦にも当てはまる一定の確率ではない。接戦だからといって、引き分けに必要な採点の組み合わせが生じやすいとは限らない。
珍しい結果が一定の間隔で起きるわけではない。引き分けが続いても、次の試合では「そろそろ決着がつくはず」とは言えない。この表から、ある年代の割合が特定のルール変更によって変わったかどうかも判断できない。
引き分けとノーコンテストは何が違う?
引き分けは、どちらの選手にも勝ち負けがつかない公式結果だ。よく知られた例の多くは採点で決まるが、テクニカルドローの規定による例外もある。引き分けでも、必ずしも合計点が同じだったとは限らない。
ノーコンテストでは、その試合に有効な勝敗が残らない。偶発的な反則によって早い段階で試合が止まった場合などに適用される。薬物検査の陽性判定などを受け、コミッションが後から結果を変更する場合もある。
確認すべきは最終裁定だ。古い記事では勝者が記されていても、その後に記録がNCへ変わっていることがある。この研究は試合当日の発表を固定せず、データベース上の最終結果を使っている。
UFCのマジョリティードローとは?
マジョリティードローは、2人のジャッジが引き分けとし、残る一人がどちらかの勝ちとした判定だ。ユナニマスドローは、3人全員が引き分けとした場合を指す。
スプリットドローは別の組み合わせだ。一人ずつが別々の選手を支持し、残る一人が引き分けとする。どちらの選手も2人の支持を得ていない。一枚のカードで大差がついても、そのジャッジの判定に重みが加わるわけではない。
マジョリティーデシジョンとも区別しよう。こちらは2人が同じ選手の勝ちとし、残る一人が引き分けとする判定だ。勝者が決まるため、AgentMMAの引き分け数には入らない。
テクニカルドローは、試合停止に関する規定で決まる。ABCのユニファイドルールでは、故意の反則で負傷しても試合が続行される場合がある。所定のラウンド数を終えた後、その負傷が原因で試合が止まると、負傷した選手の採点が結果を左右する。
負傷した選手がリードしていればテクニカルデシジョンによる勝利となる。同点または劣勢なら、テクニカルドローだ。そのため、テクニカルドローを常に同点と説明することはできない。実際の試合には、管轄コミッションが採用する規定が適用される。
奇数ラウンドの試合でも同点になるのはなぜ?
ジャッジは各ラウンドを10ポイントマスト制で採点する。通常、ラウンドを取った選手に10点、相手に9点以下をつける。まれに互角のラウンドは10-10となり、大きな差がつけば10-8となることもある。
3ラウンドを戦い切り、一方が二つのラウンドを10-9で取り、相手が残りを10-8で取ると28-28になる。5ラウンド戦なら、一方の三つの10-9に対し、相手の10-9と10-8が釣り合う。この場合は47-47だ。これらは採点の計算例であり、今回の研究で新たに得た統計ではない。
全ラウンドが10-9で減点もなければ、奇数ラウンドを終えた時点で各ジャッジのカードには勝者がいる。点差の大きいラウンドやイーブンラウンド、減点が、その計算を変える。接戦のラウンドがあるだけでは、同点のカードにはならない。
総打撃数を足すだけで勝敗を判断しないでほしい。ジャッジはラウンドごとに有効な攻撃を評価する。単に手数が多い選手へ、試合全体の勝利を与える仕組みではない。

減点はどう引き分けにつながる?
UFC 256のデイブソン・フィゲイレード対ブランドン・モレノが、その例だ。フィゲイレードはローブローで一点を減点され、試合はマジョリティードローに終わった。二枚が47-47、残る一枚は48-46でフィゲイレードを支持した。フィゲイレードは王座を守った。
各ラウンドの採点をそのままにして減点だけを外せば、同点のカードはなくなる。ただし、その計算で中断のなかった試合の展開まで証明できるわけではない。レフェリーの減点は得点を変えるが、攻防の優劣をジャッジへ指示するものではない。
UFC 282のヤン・ブラホビッチ対マゴメド・アンカラエフは、スプリットドローの例だ。採点はブラホビッチに48-47、アンカラエフに48-46、残る一枚が47-47だった。各ジャッジは別々に判定を出すため、アンカラエフを支持したカードの点差が大きくても、他のカードより重くはならない。空位だった王座は空位のまま残った。
偶発的な反則はいつノーコンテストになる?
偶発的な反則で試合が止まる場合、何ラウンドを終えたかが重要になる。ABCのユニファイドルールでは、3ラウンド予定の試合は2ラウンド完了が採点による決着へ進む基準だ。5ラウンド予定なら、3ラウンドの完了が必要になる。
そこに達する前に偶発的な反則による負傷で止まれば、ノーコンテストになる場合がある。ただし、反則による停止がすべてNCになるわけではない。規定には失格もある。故意かどうか、レフェリーの判断、大会で採用するルールを確認する必要がある。
基準を満たした後なら、途中で終わったラウンドも採点し、テクニカルデシジョンになる場合がある。ドクターストップという情報だけでは、適用すべき結果はわからない。何が負傷の原因となり、いつ試合が止まったのかを確認しよう。
データベースの「続行不能」という分類だけでは、これらすべてに答えられない。個々のNCの原因を決めつける前に、公式の説明を読む必要がある。
後から変更された結果もノーコンテストに数えるのはなぜ?
AgentMMAは、集計日時点の最終記録が何を示しているかを調べている。勝利からNCへ変更された試合は、ノーコンテストに含める。今回の研究に結果変更の56試合が入るのは、そのためだ。
この方針は、予想の成績を評価するときにも関わる。後日の裁定で、過去の予想を評価するための結果が変わることがある。結果は日付をつけて保存し、後の変更をどう扱うか説明しておく必要がある。
AgentMMAの予想を見るときは、公表された成績で引き分けとノーコンテストがどう扱われているか確認しよう。除外するか、別に評価するか、他の方針を使うかで、示すものは変わる。この研究は、個々の成績指標がどの方針を採用しているかまでは示していない。
試合を見るときにどう使うか
まず最終結果と記録上の決着方法を確認し、後日の裁定で変更されていないか調べよう。引き分けなら、ジャッジごとのカードを別々に読む。大差のラウンドやイーブンラウンド、減点を探し、全ジャッジの点数をまとめて足さないことだ。
ノーコンテストなら、事案の報告、予定ラウンド数、停止した時点を確認する。当日の試合停止と、後日の結果変更は分けて考えよう。どちらの分類も、それだけで選手が故意に反則した証拠にはならない。
戦績や予想を読む際は、引き分け率0.7%を背景情報として使おう。次の実力伯仲の試合が引き分けになるかどうかを示す数字ではない。この研究には、対戦ごとの推定値はない。
このデータはどこまで確かか?
対象は、AgentMMAのデータベースで1994-03-11から2026-10-24までに結果が記録された、UFC全8,963試合だ。UFC Stats由来の試合結果とラウンド別統計を使い、2026-10-27に集計した。この期間外の結果と、結果が記録されていない試合は対象に含まれない。
引き分けには最終結果のDコードと、記録された判定方法を使う。ノーコンテストには最終結果のNCコードを使い、後から変更された結果も含める。割合は選手単位ではなく、試合単位だ。両選手に引き分けがついても、一試合として数える。
初期のUFCにはジャッジも制限時間もなく、引き分けはほぼ起こり得なかった。当時の形式と現代の試合を、そのまま比較することには限界がある。ノーコンテストの記録にも、中止や結果変更の理由が必ず残っているわけではない。
提供された研究には、欠損データの件数、監査で確認した誤りの割合、信頼区間は個別に示されていない。そのため、不完全なデータや分類ミスが数字に与える影響を定量化できない。年代別の件数が少ないことも、個々の試合の影響を大きくする。
結果コードの修正、未収録だった試合の追加、後日のコミッション裁定によって、合計は変わり得る。割合の違いを説明するには、この表に加えて試合ごとのルールや事案のデータが必要だ。この研究は結果を記述しており、原因を検証しているわけではない。
よくある質問
UFCの引き分け率は?
AgentMMAの集計では、UFCの8,963試合中65試合が引き分けで、引き分け率は0.7%だった。2015年以降は0.8%。判定決着だけでなく、対象となる全試合を含む割合だ。
UFCの試合はどれくらいノーコンテストになる?
AgentMMAは8,963試合中89試合のノーコンテストを記録し、その割合は1.0%だった。2015年以降もノーコンテスト率は1.0%。後から結果が変更された試合もNCとして数える。
UFCで最も多い引き分けの種類は?
マジョリティードローが最多で、65試合中39試合だった。ほかにスプリットドローが17試合、ユナニマスドローが7試合、その他が2試合あった。
引き分けとノーコンテストは同じ?
異なる。引き分けは、テクニカルドローも含めて引き分けと記録された結果だ。ノーコンテストでは有効な勝敗が残らず、後日の結果変更でそうなる場合もある。
UFCで減点が引き分けの原因になることはある?
ある。減点によって、リードしていた合計点が同点になる場合がある。最終的に引き分けとなるかどうかは、全ジャッジのカードの判定で決まる。
出典と参考資料
この記事の根拠となるデータと公開資料です。
- UFC Stats: official bout records behind AgentMMA's database (ufcstats.com)
- Association of Boxing Commissions: Unified Rules of MMA, August 2025 (www.abcboxing.com)
- Association of Boxing Commissions: MMA Scoring Criteria Clarification, July 2025 (www.abcboxing.com)
- UFC: official UFC 256 scorecards (www.ufc.com.br)
- UFC 256 results: point deduction, majority draw and title retention (www.ufc.com)
- UFC 282 results: split draw and vacant championship (www.ufc.com)
データを予想に活かす
2人の選手を比較したり、今後のUFCの試合に対するAI予想を確認したりできます。
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